日本においては企業間で先に商品・サービスを提供してもらってから、後でその代金を回収することが一般的ですが、売掛金の入金が遅れたり、貸し倒れになったりする可能性はゼロではありません。そこで、そのリスクを回避するため未回収の売掛金を買取ってもらったり、売掛債権に保険をかけてリスクを低減させることをファクタリングと言います。このサービスを使うと、売掛先が倒産の恐れがあるとき、未回収の売掛金を売却したり保険をかけて現金化できます。ファクタリングには買取り型と保証型があり、売掛金を早く現金化したいときには買取り型が使われます。
このサービスを行なう会社が売掛債務を売却し、手数料を差し引かれた金額が現金化できスシステムになっています。銀行などの金融機関との違いは担保の提供の必要がなく、売掛先の信用力がサービス実施の審査対象ですので、中小企業でも審査に通りやすいメリットがあります。買取型には2社間と3社間の2つの種類があり、2社間は売掛先に連絡せずにファクタリングサービスを受けることができますので、取引先との関係に悪影響がなくメリットとなりますが、サービス提供時に手数料が高くなるデメリットがあります。3社間は取引2社間にファクタリングサービス会社が入り、3者の合意のもとサービスが実行されます。
手数料が安いメリットがありますが、取引先に資金調達が難しくなっていることを悟られるデメリットがあります。保証型は買取型と異なり、直接的な現金化を目的としていません。これは万一取引先が倒産などで売掛金が回収できなくなったとき、保証会社が保証金という形でお金を支払ってくれるシステムで、一般的な保険と同様のサービスと言えます。ファクタリングサービス提供会社が取引先を信用調査し、保証の枠を決定、その枠内の金額で売掛債権の保証をしてくれるシステムです。