ファクタリングには、2社間で行なうものと3社間で行なうものがあります。2社間で行なうものというのは、売掛金を売却する企業と、それを買い取る企業で取引が完結するものです。3社間で行なうものは、2社間取引に登場する会社にプラスして売掛先の企業も関わってくることになるため、少々複雑になるといえるでしょう。具体的に言うと、売掛先の企業の承諾を得る必要が出てくるわけです。
2社間取引と3社間取引を比較すると、まず手数料に大きな違いがあります。前者の場合は、手数料が20%程度とかなり高くなり、後者の場合は10%未満で済んでしまうことが多いです。どうしてこのように差が出るのかというと、2社間取引の場合は、ファクタリング会社にとってリスクが大きくなるからといえるでしょう。2社間取引の場合は、売掛金が決済されたら、それで入金されたお金をファクタリング会社にさらに入金するということになりますが、ファクタリングを利用した会社が倒産したり、お金を別のものに使ってしまった場合には回収不能になってしまうリスクがあり、リスクが大きいわけです。
2社間取引と3社間取引の手数料比較では、3社間取引の方が圧倒的に手数料が安いので、そちらの方が良いように思えますが、デメリットがないわけではありません。3社間の場合は売掛先の同意を得る必要があり手続きが面倒になりますし、同意を得られない場合もあります。財務状況が芳しくないのかと勘繰られて、会社の信用を疑われるリスクもあるかもしれません。どちらを選択するかは、両者のメリット・デメリットをよく比較して慎重に行うべきです。